独立・創業される方へ
経営スタイルは経営者によって個性があって然るべきです。
経営資源(お金などの資産や人材など)と時間をどのように配分するかは、まさに経営者の考え方が表れます。
ただ、残念ながら経営資源も時間も無限ではありません。
つまるところ、手持ちの経営資源や限られた時間のなかで最良の方法をいかに効率的に選択できるかが肝なのだと思います。
「企業活動」の目的は、売上稼得であり粗利の確保であります。
我々は売上稼得に直接貢献することはできませんが、経営者が後顧の憂いなく「企業活動」に集中できるようにサポートすることが重要なのだと考えています。
たとえば、経理処理の時間がとれない、またはその時間も本業に注力したいとお考えになる場合、時間を買う感覚でアウトソーシングして頂くことも可能です。
ただ、その場合でも、顧客別の売上管理と回収を中心とした資金管理は、対外的信用の根幹部分であり、経営者の手中にあるべきものですので、この部分については経営者が正確に効率よく管理ができるようにしなければなりません。
売上管理・資金管理が杜撰ですと、確認作業にも時間がとられ非効率的になってしまいます。
逆に言えば売上管理と資金管理以外はアウトソーシングしてもよいということになりますので、コストや時間などとも相談しながら柔軟に方向性を決めていけばよいと思います。
もちろん、会社の成長に応じて、経理体制の整備が必要となる時期が来ます。経理部門の強化は、「出納業務の円滑化」だけでなく、「より確実な資金繰り」や「経営判断の重要指標たる会計資料の適時作成」などの面で、会社の大きな「戦力」となります。その時期がくれば、
部門強化の重要性と目標到達点を経営者と共有しながら、「戦力」をより効果的に活かせる体制の整備を目指さなければなりません。
税理士は、立場上、経営者が他人に見せたくない部分も見せて頂かなければならない場合が多々あります。根本的には「人対人」です。いかに信頼関係を形成できるか。私自身、税法や会計の知識向上とあわせて、人としての幅を広げる努力を継続していくことで成長していきたい
と考えています。
古臭い考えだと言われるかもしれませんが、大切にしていきたいことです。